2-5 頭のリグの作成

(当記事では、MechaStudioの拡張機能である拘束(コンストレイント)の作成機能を使用しています。)

頭のリグの概要

頭のリグは、「頭」のコントローラーで頭の回転を操作する仕組みになります。

コントローラーの作成

腰のコントローラーと同じ要領で、各ジョイントの位置にコントローラー用の立方体オブジェクトを作り、ポリライン表示にします。
「Head」(頭)ジョイントの位置に、サイズ「20、20、20」の「HeadBox」(頭)コントローラーを作ります。
腰のコントローラーの要領でポリゴンの頂点を移動させ、頭がコントローラー内に入るようにします。
「Neck」(首)ジョイントの位置には「HeadBox」(頭)コントローラーの親となる「NeckPos」(首の位置)ヌル オブジェクトを配置します。

各コントローラを配置したら、オブジェクト パネルで階層位置を修正します。
「HeadBox」(頭)コントローラーの親となる「NeckPos」(首の位置)ヌル オブジェクトは、位置拘束用なので階層はどこでもいいですが、全てのコントローラーの親である「Base」(ベース)コントローラーの子の階層とします。
「HeadBox」(頭)コントローラーはその子の階層とします。

コントローラーに拘束をセット

各コントローラを配置したら、ツール バーの「ペアレント拘束ツール」をクリックして、

ツール ウィンドウ(Ctrl+T)の「回転の差分をオフセットにする」、「位置の差分をオフセットにする」をONにします。
これによって、拘束されるオブジェクトと回転や位置の違いがある場合でも、その違いをオフセット値とすることで、拘束されるオブジェクトの現在の回転や位置を維持することができます。

①「NeckPos」(首の位置)ヌル オブジェクト、②「Neck」(首)ジョイントをクリックして、「NeckPos」(首の位置)ヌル オブジェクトを「Neck」(首)ジョイントにペアレント拘束します。
さらに、③「Head」(頭)ジョイント、④「HeadBox」(頭)コントローラーをクリックして、「Head」(頭)ジョイントを「HeadBox」(頭)コントローラーにペアレント拘束します。

この仕組みによって、「NeckPos」(首の位置)ヌル オブジェクトの子である「HeadBox」(頭)コントローラーは、「Neck」(首)ジョイントの直接の子であるかのように動作します。つまり、「Head」(頭)ジョイントは、親である「Neck」(首)ジョイントを直接マニピュレータで操作するような場合でも、「HeadBox」(頭)コントローラーの位置や回転を維持します。

このように、コントローラーをジョイントの直接の子とせず、ジョイントの位置に拘束されるヌル オブジェクトの子とすることによって、コントローラーの階層構造をジョイントの階層構造と分離することができ、コントローラーの選択や操作が簡単になります。

頭のリグの仕組み

これで「頭のリグ」が完成しました。コントローラーの動作を確認してみます。

「HeadBox」(頭)コントローラーを回転させることで、頭の回転を操作することができます。
「Head」(頭)ジョイントが「HeadBox」(頭)コントローラーにペアレント拘束されてるためです。
sakura_rigged2_10.toy

このリグの仕組みによって、キャラクターの頭を回転させることができます。

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