「ダウンロード」のページにToyStudio 1.6.1.8 をアップしました。
今回のバージョン アップでは、主にFBXファイルの入出力機能の改良を行いました。メールでバグ報告等を色々といただきまして、誠に感謝しております。
読み込みにおける不具合の修正
まず、BBSで上がっていた 「アプリ起動後2回目以降の読み込みに失敗するFBXファイルがある。」という不具合が修正されました。これはFBXライブラリーのバグだったのですが、バグの迂回方法が分かったので修正できました。
これに関連して、ピボットと複数のアニメーションが設定されたFBXファイルにおいて、2個め以降のアニメーションのピボット変換に不具合が見つかったのですが、同様にFBXライブラリーのバグを迂回することで修正できました。
ピボット変換レート
「FBXファイルの読み込み」ダイアログに、「ピボット変換レート」の項目を追加しました。ピボットとアニメーションがセットされたFBXファイルの読み込みにおいて、ピボットはクリアーされ、関連するアニメーション キーは「ピボット変換レート」で指定されたフレームレートでリサンプリングされます。
例えば、元データのピボットの値が(10, 0, 0)である場合、ピボットをクリアーするとX軸方向の位置が変わってしまうので、アニメーション キーのX方向の移動値はこのフレームレートで変換されることになります。
法線ベクトルについて
FBX SDKのドキュメントに「ポリゴンの法線ベクトルは頂点ごとに定義すべし」との記載があり、これまでは手間をかけてその仕様に合わせていました。しかし、今回これが誤りであることが分かったので、ポリゴンの法線ベクトルを面の頂点ごとに個別に出力できるようにしました。「FBXファイルの出力」ダイアログには「法線ベクトルを共有」チェックを追加しましたので、これまでのように頂点ごとの共有された法線ベクトル(スムーズ シェーディング)を出力する場合はこれをONにします。
また、ToyStudioではポリゴンのスムーズ/フラット シェーディングを設定する場合、オブジェクトの「スムーズ角度を指定」や、「スムーズ/フラット シェード」ツールによる面/辺/頂点単位の指定を行います。今回、FBXファイルの読み込みにおいて、ポリゴンの法線ベクトルの角度からスムーズ/フラット シェーディングの状態を判別して読み込むようにしました。よって、以下のようにToyStudio側でポリゴンのスムーズ/フラット シェーディングを混在させた場合でも、FBXファイルとの相互変換において法線ベクトルの状態を維持できるようになりました。
その他の更新内容については、バージョンアップ履歴を参照してください。
東日本大震災について
東北地方太平洋沖地震では、私が住む東京都内でさえこれまで体験したことがない程揺れが激しく、建物が倒壊するのではないかという非常な恐怖に襲われました。
東日本大震災で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。